3. 【THE年金世代】65歳以上のリタイア夫婦《ひと月の生活費は平均いくら？》
続いては総務省統計局の「家計調査報告 家計収支編 2023年(令和5年)平均結果の概要」より、「65歳以上の夫婦のみの無職世帯」の家計収支を見ていきます。
3.1 ひと月の収入
収入合計：24万4580円
- うち社会保障給付（主に年金）21万8441円
3.2 ひと月の支出
- 消費支出：25万959円
- うち食料：7万2930円
- うち住居：1万6827円
- うち光熱・水道：2万2422円
- うち家具・家具用品：1万477円
- うち被服及び履物：5159円
- うち保健医療：1万6879円
- うち交通・通信：3万729円
- うちその他：5万839円
- 非消費支出：3万1538円
支出合計28万2497円
3.3 ひと月の収支
この世帯の場合、ひと月の収入合計は24万4580円ですが、支出合計は収入を上回る28万2497円。つまり毎月4万円弱の赤字が出ることになります。これを、貯蓄などでカバーしていく必要があります。
シンプルに日常生活費であれば何とか乗り切れる世帯もあるでしょう。しかし、支出の内訳を丁寧に見ていくと、多くのシニア世帯が避けて通れない「介護費用」が含まれていません。また、住居費が1万円台となっています。
介護が必要になった場合や、老後も賃貸住宅の家賃を支払い続ける場合などは、この生活費とは別に資金を準備しておく必要があるわけですね。また、さらなる物価上昇に、年金額が追い付かないという事態も心づもりしておく必要がありそうです。
そこで収入のうちの社会保障給付（主に年金）に目を向けると、この世帯の場合は夫婦二人分で21万8441円です。厚生年金の場合は、現役時代の収入や年金加入期間が老後の年金額にダイレクトに響く点も知っておきたいところ。実際に受け取る年金額は人ぞれぞれです。
そこで、次では今のシニア世代が受け取る年金月額に関する資料を見ていきましょう。
