ソフトバンクは、2024年10月1日から新たな株主優待として、100株以上を1年以上保有するとPayPayポイントを1000円分付与する制度を導入します。あわせて株式分割を実施し10分割することで、小口投資が可能となります。

それにあたり、9月11日に記者向け説明会を開催し、新たな株主優待制度の目的や今後の展望について説明しました。

今回の施策により狙う投資家層と、株主優待の電子化について考えていきます。

1. ソフトバンクの株主内訳と個人投資家の現状について

ソフトバンクは上場から5年経過していますが、2024年3月末時点で株主数は約78万人に及びます。しかし、ここ数年で国内の個人投資家の割合は減少しています。

ソフトバンクの株式保有者は約78万人いるが、ここ数年で個人投資家の割合は減少している

グラフの画像

出所:ソフトバンク株式会社提供

また、個人株主の世代で見てみると60代以上が半数以上と、比較的高齢層がボリュームゾーンであることがわかります。

ソフトバンクの株式保有者と証券口座保有者を比較すると、ソフトバンクは高齢層が多い傾向にある

グラフの画像

出所:ソフトバンク株式会社提供

そこで、中長期的な企業価値向上のために若年層を取り込みたいソフトバンクは、今回の個人株主向け施策を決定しました。