1.1 「酷暑乗り切り緊急支援」の金額

【2024年8・9月使用分】

  • 電気:低圧 4.0円/kWh、高圧 2.0円/kWh
  • 都市ガス:17.5円/立方メートル

【2024年10月使用分】

  • 電気:低圧 2.5円/kWh、高圧 1.3円/kWh
  • 都市ガス:10.0円/立方メートル

たとえば、電気使用量が200kWhの場合、9月の1ヶ月の値引き額は800円となり、10月は500円の値引きとなります。

エアコンの使用量が増え電気代が高騰するこの時期に、たとえ少額でも負担が軽減されることは、多くの家庭にとって喜ばしいことと言えるでしょう。

とはいえ、上記の支援を行っても生活が苦しいシニア世帯は多く存在します。

次章にて、生活が苦しいシニア世帯の家計収支の実態を確認していきましょう。

2. 半数以上のシニアが「生活が苦しい」。65歳以上の家計収支を確認

厚生労働省の「2023(令和5)年 国民生活基礎調査の概況」によると、65歳以上の高齢者世帯の59.0%が「生活が苦しい」と回答しており、これは前年度の同調査と比べて10ポイント以上増加しています。

この増加の背景には、近年続く物価高や円安があると考えられます。

これらの要因により年金が実質的に目減りしており、生活が苦しいと感じる世帯が増加していると推測されます。

では、年金のみで生活している65歳以上の世帯の家計収支は、どのようになっているのでしょうか。

本章では、65歳以上の無職世帯における「単身世帯」と「夫婦世帯」それぞれの家計収支について詳しく見ていきます。