4. 社会保険料が上がるのはデメリットだけではない

社会保険料の負担額を見て、「給与が高くなるほど不利だ」と感じる方もいるかもしれません。

しかし、一概に「収入が高いほど損」とは言えません。

たとえば、老後に会社員が受け取る「厚生年金」の年金額は、現役時の収入が大きく関与しているため、収入が高いほど将来受け取れる年金も増加します。

また、病気やケガなどを理由に会社を休む場合、一定の条件を満たせば「傷病手当金」が受け取れます。

傷病手当金の支給額は一律ではなく、「標準報酬月額」をベースに算出されるため、収入が高いほど支給額も高くなります。

このように、会社員が加入している社会保険料は、いざという時のセーフティーネットになり得るものが多いため、一概に損をしているとは言えないでしょう。

上記をふまえ、社会保険料の増加を単なる損失とみなすのではなく、長期的な視点で評価することが重要です。

5. デメリットだけでなくメリットにも目を向けよう

本記事では、「9月から社会保険料が上がる人の特徴」について詳しく紹介していきました。

給与が上がったり、3〜5月の残業が多かったりした人は、9月から社会保険料が上がる可能性があります。

一見、「手取り額が減ってしまうから損」と感じてしまいますが、社会保険料が増えることで年金や休業時などの保障が手厚くなります。

社会保険料が変更される9月を機に、ご自身が納付している社会保険の保障内容を見直してみてはいかがでしょうか。

参考資料

太田 彩子