2. 9月から社会保険料が上がる人はどんな人?

9月から社会保険料が上がる人の主な特徴として「給与が上がった人」と「3月〜5月の残業代が多かった人」が挙げられます。

社会保険料は給与に比例して増加するため、昨年より給与が上がった人は社会保険料も上がる傾向にあります。

また、社会保険料を算出する際のベースとなる「4月〜6月の標準報酬月額」には残業代も含まれるため、この時期に残業代が多かった人は例年より社会保険料が上がっている可能性があります。

なお、多くの企業では残業代を残業した月の翌月に支払うため、「標準報酬月額」に関与する残業代の対象月は「3月〜5月」となることが多いです。

その他、役職手当の増加や引っ越しに伴う通勤手当の増加など、各種手当が増えた場合も社会保険料が上がる要因となるでしょう。

では、給与や残業代が増えたことで、標準報酬月額が5万円上がった場合、どのくらい社会保険料が変わるのでしょうか。

次章にて、社会保険である「厚生年金保険料」と「健康保険料」のシミュレーションをしていきましょう。

3. 標準報酬月額が5万円上がったら「社会保険料」はいくらになる?

「厚生年金保険料」と「健康保険料」はそれぞれ保険料率が異なっており、会社と折半する形で納付します。

令和6年度の厚生年金の保険料率は18.300%、折半負担額は9.150%となっています。

健康保険の保険料率は、加入している健康保険によって異なります。

参考までに、全国健康保険協会(協会けんぽ)に加入している東京都在住の40歳未満の場合、保険料率は全額で9.98%、折半負担額は4.99%です。