3. 国民年金の受給額は少ない?「繰下げ受給」の場合は?
参考までに、厚生労働省の同調査より、国民年金の受給額も確認しましょう。
- 男女全体平均月額:5万6316円
- 男性平均月額:5万8798円
- 女性平均月額:5万4426円
国民年金は、保険料を40年間納めた場合、満額で月額6万8000円(2024年度の水準)受給できます。
たとえば、国民年金を満額受給する人が、年金を増やすために75歳まで繰下げ受給をしても、受給額は月額12万5120円です。
そのため、国民年金の月額を15万円に増やすことはできません。
なお、「年金の繰下げ受給」とは、年金の受給開始時期を遅らせることで、繰り下げた月数×0.7%が年金に加算される制度のことです。
66歳~75歳までの間、繰下げて年金を受け取ることにより、繰下げた期間に応じて増額された年金を受け取ることができます。
繰下げ受給による増額は、生涯続くのがポイントです。
ただし前述したとおり、年金の繰下げ受給をしても、国民年金は月額15万円になりません。
そのため、iDeCo(個人型確定拠出年金)やNISA(少額投資非課税制度)などに加入し、老後の生活に備える人が増えています。
また、政府は、生活支援を図ることを目的に、公的年金などの収入やその他の所得が一定基準以下となっている人へ向けて「年金生活者支援給付金」を支給するとしています。
次は、「年金生活者支援給付金」についてわかりやすく解説しますので、ぜひ参考にしてください。