3.3 現役時代の生活水準を維持するなら不足する場合も
退職後も現役時代と同じ生活水準を維持しようとすると、予想以上にお金がかかることがあります。特に、旅行や趣味、家族との交流などにお金を使いたい場合、2000万円では不十分なこともあります。
これらの理由から、2000万円の貯蓄があっても、今後のライフイベントや経済環境の変化を考慮して、計画的な資産運用や追加で貯蓄しておく必要が出てくる場合があります。
4. まとめにかえて
本記事では、日本における貯蓄2000万円の世帯割合と、貯蓄2000万円を達成したらどのような変化が生じるのかについて見てきました。
貯蓄2000万円以上を有する世帯は全体としては多くない傾向があり、特に若年層にとってはそのハードルがさらに高いことが分かりました。
自分のライフプランの選択肢を広げるためにも、資産運用などを適宜活用して、インフレに負けない資産作りを進めていきたいですね。
参考資料
中本 智恵
執筆者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
LIMO編集部記者/2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)/元銀行員
武庫川女子大学文学部卒業後、2015年に株式会社三菱UFJ銀行に入社。国内外株式の仲介、国内外の債券、投資信託、生命保険、住宅ローンなどの販売を通じ、主に個人顧客向けに資産運用提案業務に従事した。特に投資信託、保険商品の提案を得意とし、豊富な金融知識を活かした丁寧で分かりやすい提案が強み。表彰歴多数。2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)保有。
現在は株式会社モニクルリサーチのメディア編集本部・LIMO編集部に所属。「くらしとお金の経済メディア~LIMO(リーモ)~」では厚生労働省管轄の公的年金(厚生年金保険と国民年金)、金融庁、総務省、デジタル庁、財務省(国税庁)といった官公庁の公開情報から、年金制度の仕組み、退職金、資産運用や貯蓄、NISA、iDeCoなどをテーマに企画・編集・執筆を行う。(2024年6月21日更新)。