児童手当がまもなく拡充されることになり、子育て世帯からの注目が集まっています。

一方、ひとり親世帯では、生計を支えるための十分な収入を得ることが難しい世帯も多いことから、児童手当とは別に支援を受けられる可能性があります。

その1つがこども家庭庁と自治体が協力して行っている「母子家庭自立支援給付金及び父子家庭自立支援給付金事業」です。

今回は、ひとり親世帯の現状について紹介するとともに、こども家庭庁が行う支援事業の概要や支給要件などを詳しく解説します。

1. ひとり親世帯はどのくらいある?

厚生労働省「令和3年度全国ひとり親世帯等調査結果」によると、母子世帯数は119万5000世帯、父子世帯数は14万9000世帯あるとのことです。

また、平均年間収入(母又は父自身の収入)はそれぞれ272万円、518万円となっています。

このうち、母又は父自身の「就労収入」は、それぞれ236万円、496万円です。

母子世帯は正社員率が低く、パートやアルバイトとして働く方が多いこともあり、父子世帯に比べて収入が少ない状況にあります。

平均値でこの金額ですから、中には平均以下の収入しか得られていない世帯もあり、生活が困窮している家庭も少なからずあるでしょう。