4. 公的年金以外の老後資金対策

では公的年金以外の対策として具体的にどういったものがあるのか見ていきましょう。

4.1 iDeCoや積立NISAの活用法

老後の資金対策として個人年金で備えている人も多いようですが、それ以外にも有効な方法があります。

例えば、iDeCoは掛金が全額所得控除され、節税効果が期待できるだけでなく運用益も非課税で再投資が可能。また、新NISAでは年間360万円までの投資が非課税で運用でき、長期的な資産形成に適しています。

これらの制度を活用することで、リスクを分散しながら安定した老後資金を確保することができるでしょう。

実際に50代からiDeCoと積立NISAを併用し、60歳までに1,000万円以上の資産を築いたことで年金受給を繰下げ、ゆとりのある老後を実現したというケースもあります。資産運用を早期から行うことで、退職後も余裕ある生活を送ることが可能になる例は少なくありません。

5. まとめにかえて

公的年金に加え、iDeCoや積立NISA、さらには個人年金保険などを組み合わせた資産運用が安定した老後を支えます。

重要なのは、早期から計画的に取り組み、無理のない範囲で資産を積み上げていくことです。また、家計の変化や経済状況に応じて戦略を見直し、柔軟に対応することも大切です。

複数の収入源を確保しながらリスクを分散することで、安心して老後を迎えるための基盤を作りましょう。

参考資料

石川 美香