4. ファイナンシャルアドバイザーから資産管理のアドバイス
今回は万が一の際に注意するべきお金の問題について、口座凍結を中心に考察を行いました。
相続とは本人が亡くなった後に起こる問題のため、トラブルになりやすいのが特徴です。また、生前にお金の話しを行うこと自体が難しいケースもあります。
トラブルを避けるためには、亡くなる前にしっかりと対策を講じておくのが良いでしょう。
例えば、遺言書や生命保険の活用、金融商品を絞るなど対策が考えられます。
遺言書を書くことで、誰に財産がわたるのか明確に意思表示が可能です。遺言書が効力を発揮するには正式な記入方法などルールが決まっているので利用する際には確認が必須です。
また、生命保険などに加入し受取人を指名しておくことも有効です。生命保険金は受取人の固有財産となるため、分割協議の影響を受けません。
遺言書よりも手軽に対策出来ますので受取人を誰にするのか、しっかりと考えておきたいところです。もちろん途中で受取人変更も可能なため、定期的に見直しておくのが良いでしょう。
最後に金融商品の数についてですが、複数の口座や金融商品を保有していると相続する際の手続きが複雑になるケースが想定されます。相続を見据える際には金融商品の数や口座の数も考えておきたいポイントです。
万が一が起きてしまうと、お金についての問題も起きる可能性があります。どのような問題点があるのか把握しておくことは遺された方にとっては重要です。
長生きの時代ですが、いつ起きるか分からない問題のため早いうちから考えておくのが良いでしょう。
参考資料
徳原 龍裕
執筆者
ファイナンシャルアドバイザー/ファイナンシャルプランナー/MDRT日本会会員
立命館アジア太平洋大学卒業後、自動車や通信業界にて営業職に従事。その後、ジブラルタ生命保険株式会社、株式会社ほけんのぜんぶに入社し、生命保険販売業務に携わる。AFP(Affiliated Financial Planner)、一種外務員資格(証券外務員一種)を保有。現在は個人向け資産運用のサポート業務をおこなう。生活全般に関わるお金の相談に対応が可能で、特に教育費や老後資金の準備、相続の相談などを得意とする。表彰歴多数。2020年、2021年度MDRT日本会会員。
監修者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
LIMO編集部記者/2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)/元銀行員
武庫川女子大学文学部卒業後、株式会社三菱UFJ銀行に入社。国内外株式の仲介、国内外の債券、投資信託、生命保険、住宅ローンなどの販売を通じ、主に個人顧客向けに資産運用提案業務に従事した。特に投資信託、保険商品の提案を得意とし、豊富な金融知識を活かした丁寧で分かりやすい提案が強み。表彰歴多数。2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)保有。
現在は株式会社モニクルリサーチのメディア編集本部・LIMO編集部に所属。「くらしとお金の経済メディア~LIMO(リーモ)~」では厚生労働省管轄の公的年金(厚生年金保険と国民年金)、金融庁、総務省、デジタル庁、財務省(国税庁)といった官公庁の公開情報から、年金制度の仕組み、退職金、資産運用や貯蓄、NISA、iDeCoなどをテーマに企画・編集・執筆を行う。(2024年6月21日更新)。