2. 【年代別】住民税非課税世帯に該当する割合

厚生労働省の「令和4年国民生活基礎調査」によると、住民税非課税世帯の割合を年代別に見ると以下のとおりでした。

  • 30歳代:9.2%
  • 40歳代:9.2%
  • 50歳代:11.3%
  • 60歳代:19.2%
  • 70歳代:34.9%
  • 80歳代:44.7%

年代が高くなるごとに、住民税非課税世帯に該当する割合が高まっています。

80歳代になると44.7%となっているため、半数近い世帯が住民税非課税世帯であることがわかります。

3. 住民税非課税世帯に高齢者が多い理由

年代が高くなると住民税非課税世帯に該当する割合が高まる理由として考えられるのは、働いて収入を得る人が減っている点です。

昨今は65歳以降も働く人が増えていますが、高齢になるほど体力は衰えていきます。

働いて収入を得られなくなると年金以外に収入を得る手段が限られるため、住民税非課税世帯に該当する割合が高まると考えられるでしょう。

また、女性のほうが平均寿命は長いことから、夫と死別した妻のみの世帯となり住民税非課税世帯に該当するケースが想定されます。

妻自身の年金額が低い場合は、遺族年金を含めても住民税非課税世帯の基準内に収まる可能性が考えられるでしょう。

さらに、一定の条件を満たすと寡婦控除が適用され、課税所得が減ります。

このように、さまざまな要因により、高齢になるほど住民税非課税世帯に該当する割合が高まると考えられるのです。

4. まとめにかえて

高齢になるほど、住民税非課税世帯に該当する割合が高まります。

年金生活に入ると、一般的に収入を得る手段が限られる点が影響していると考えられるでしょう。

住民税非課税世帯に該当すると、給付金の支給対象になったり社会保険料の減免を受けられたり、さまざまな公的援助を受けられます。

自分の世帯が住民税非課税世帯に該当するか判断できない場合、お住まいの自治体で相談してみてください。

参考資料

柴田 充輝