2. 手取り収入をシミュレーション

実際に「配偶者の扶養に入るパート」「自ら社会保険に加入するパート」「社会保険に加入するフルタイム」のパターンで、手取り収入をシミュレーションします。

なお、社会保険料は収入によって決まっており、収入が増えるほど納付額も増える仕組みです。

健康保険・厚生年金保険の保険料額表

健康保険・厚生年金保険の保険料額表

出所:全国健康保険協会「令和6年度保険料額表(令和6年3月分から)」

2.1 年収100万円(配偶者の扶養に入るパート)

年収100万円のパートは、住民税と所得税が発生しません(住民税は自治体による)。また、配偶者の扶養に入り続けることができるため、手取り収入はそのまま100万円となります。

2.2 年収150万円の場合(自ら社会保険に加入するパート)

年収150万円になると、自ら社会保険に加入します。税金も発生するため「年収=手取り」とはなりません。

  • 厚生年金保険料:13万8348円
  • 健康保険料(介護保険料なし):7万5448円
  • 雇用保険料:9000円
  • 所得税・復興特別所得税:1万2600円
  • 住民税:3万2200円(自治体によって差がある)
  • 手取り収入:123万2404円

約25万円が、税金や社会保険料で控除されていることになります。

2.3 年収300万円の場合(社会保険に加入するフルタイム)

年収300万円のフルタイムになると、手取り額はどうなるでしょうか。

  • 厚生年金保険料:28万5480円
  • 健康保険料:15万5,688円
  • 雇用保険料:1万8000円
  • 所得税・復興特別所得税:5万5100円
  • 住民税:11万5500円(自治体によって差がある)
  • 手取り収入:237万232円

収入が増えた分、納める税金や社会保険料も増えました。その結果、手取り収入が約237万円となっています。