2024年から新NISAがスタートし、多くの方が新たに投資をスタートしています。
しかし、コロナショック以降の緩和策から円安が進行。その後、今年の円高株安やといった相場の乱高下のもと、どのように積立投資を進めていけば良いのか分からないという方も多いのではないでしょうか。
積立投資を行う場合、目先の株価の水準を気にする必要はなく、長期的な視点で成長する資産に投資することこそが重要となってきます。
そのため、新NISAで積立投資を行っている方は、相場の変動が激しくとも、長期投資による複利の効果をうまく活用することによって、安定した資産形成が可能となるでしょう。
本記事では、新NISAで積立投資をしている人がこうした環境下でとるべき対応について解説していきます。
1. 新NISAとは
そもそも「NISA(ニーサ)」とは、少額からの投資を可能にするために、2014年1月よりスタートした「少額投資非課税制度」のことを指します。
イギリスの「ISA(Individual Savings Account:個人貯蓄口座)」をモデルにしたことから、日本版ISAとして「NISA(Nippon Individual Savings Account)」と名付けられました。
そして、2024年からは制度の内容が改善された新NISAがスタートし、若い層を中心として、より多くの方が投資を行うようになりました。
そこでこの項では、新NISAとは何なのかを改めて解説するとともに、昨今の円高株安および円安株高の状況についても紹介していきます。
1.1 新NISAの概要
通常、株式や投資信託などの金融商品に投資をした場合、これらの商品を売却し、利益や受け取った配当に対して、20.315%の税金がかかります。
一方で、NISA口座で投資を行い発生した利益は非課税になるため、税負担を軽減でき、少額からより気軽に投資をすることが可能となりました。
NISAは、2014年1月の制度開始以降、2016年4月に「ジュニアNISA(未成年者少額投資非課税制度)」、2018年1月に「つみたてNISA」がスタートし、2024年1月からは新NISAが開始されました。
具体的な変更点としては、2023年までは「一般NISA」と「つみたてNISA」の2種類に分かれており、どちらかを選択する必要がありました。
しかし、新NISAでは「成長投資枠」と「つみたて投資枠」が設置され、「一般NISA」と「つみたてNISA」が一本化されたほか、非課税保有限度額なども大幅に拡大されることとなりました。