2.4 教育費
教育費でも減免制度がつくられており、住民税非課税世帯の教育費負担を大幅に軽減できます。
主な減免制度は以下のとおりです。
- 大学、短期大学、高等専門学校、専門学校を対象とした授業料等の減免
- 0歳〜2歳児の幼児教育・保育の無償化
また、高等学校等就学支援制度や給付型奨学金などもあります。
減免制度との併用により、経済的理由で進学や学習機会を失わないようにできるでしょう。
2.5 医療費
医療費は住民税非課税世帯に対して、自己負担の限度額を低く設定しています。
経済的理由で受診すべき治療を控えないためです。
例えば、高額療養費制度における自己負担限度額は以下のとおりです。
- 70歳未満:月単位の上限額3万5400円
- 70歳以上:外来(個人ごと)は月単位の上限額8000円、世帯ごとは月単位の上限額1万5000円〜2万4600円
負担額の超過額を高額療養費として国が住民税非課税世帯へ支給することで、医療費負担を軽減できます。
3. まとめにかえて
2024年度の賦課決定により新たに住民税非課税世帯に該当した人は、これから経済的負担の軽減措置について調べるのではないでしょうか。
本記事で解説した5つの減免制度について、ご自身が活用できるか確認してみてください。
減免制度を活用することで経済的負担を軽減して、生活の不安を取り除きましょう。
参考資料
河野 義広
執筆者
九州大学経済学部経済工学科卒業後、株式会社商工組合中央金庫に入社。法人業務として営業、融資事務、融資契約を14年以上経験後、預金とインターネットバンギングのサポートデスクとして預金業務に3年半従事。FP2級、簿記2級、証券外務員一種を保有。
現在は、専業ライターとして、17年半勤務した金融機関での経験を活かして金融ライターとして活動。また、付随して習得した知識や企業勤務での経験から不動産やビジネスなどをテーマにした執筆にも対応。
監修者
株式会社モニクルリサーチ
LIMO編集部記者/金融ライター
1996年生まれ。千葉県出身。一種外務員資格(証券外務員一種)保有。早稲田大学文化構想学部在学中から、まだネガティブなイメージで語られることの多かった「独身女性」が、実際には豊かなくらしを謳歌する「おひとりさま」であると謳う女性サイト編集に従事。
大学卒業後、株式会社良品計画で東京都内店舗の運営・勤務を経て、ライターおよび編集者として活動。女性のライフスタイルや意識調査と、日本年金機構や総務省統計局「家計調査」など公的資料・統計を絡めた記事作成が得意。ビジネス誌『PRESIDENT』、日本経済新聞「xwoman doors」など、紙からウェブまで様々な媒体にて取材・執筆を重ねる。
現在は、くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部にて、最新データから読み解く財政事情や資産運用、厚生労働省管轄の厚生年金保険と国民年金、貯蓄、NISAなどのテーマを中心に編集・執筆。趣味は散歩。(2024年6月28日更新)