2022年度から高校での金融教育がはじまりましたが、「お金について学んだことがないから子どもにどう教えたらいいのかわからない」と悩む親世代の方も多いのではないでしょうか。

少子高齢化により年金への不安は高まる一方で、iDeCoや新NISAなど個人で資産形成を行う環境が整ういま、マネー教育や資産形成の必要性は年々増しているように感じます。

LIMOでは8月29日の「おかねを学ぶ日」を前に、Yahoo!ファイナンスの責任者である今成麻美可さんに、普段のお手伝いからされている小1のお子さんへのマネー教育について詳しくおうかがいしました。

今成麻美可(いまなり・あみか) 「Yahoo!ファイナンス」サービス責任者

2011年、ヤフー株式会社(現LINEヤフー株式会社)に新卒入社。事業企画部門を経て、日本最大級の金融情報サービス「Yahoo!ファイナンス」の新規顧客獲得や売上拡大に従事。2021年より現職。これから投資を始める方から投資経験者にまで、資産形成に役立つサービスづくりに尽力している。
プライベートでも資産形成を研究し、1児の母として、小学生の娘と一緒にお金の育て方を考え実践している。

1. 4歳からのお手伝いで「稼ぐこと」と「お金の価値」を実感

ー小学校1年生の娘さんがいらっしゃる今成さん。仕事に育児にと忙しい毎日だと思いますが、今成さんが日常生活の中で実践されているお子さんへのマネー教育を教えてください。

今成さん:暮らしの中ではお金を稼ぐ、使う、管理する、運用するなどありますが、1番最初のお金をどう得るかを子どもにはしっかり理解してほしいと思っているので、お手伝いの対価としてお小遣いをあげています。

たとえばスーパーに行って荷物を運ぶお手伝いを1回100円とします。「300円のお菓子がほしいなら、3回スーパーに行く必要があるね」というような会話を通して、お金の価値のところも理解してもらえるようにしています。

ーお手伝いを通して、お金の価値も伝えているのですね。具体的な方法について教えていただけますか。

今成さん:子どもが4歳ぐらいの頃から、2人でこのお手伝いをしたらいくらというのを話し合って決めて、画用紙に「お小遣い表」として表にして貼りました。お手伝いの難易度によって、金額が変わるようにしています。

小1の今は、たとえば毎朝、観葉植物や朝顔に水やって、1週間やったら50円って2人で話し合って決めました。

他にはスーパーに行って荷物を運んだら100円。わがやのルールとして200円は高いのですが、運動靴を洗うのを200円にしています。