総務省統計局の「人口推計」によれば、7月1日現在の日本の総人口数は1億2396万人で、うち65歳以上の高齢者は3626万人と、全体の約30%を占めています。

退職後も再雇用されて働くシニアも増え、現代のシニア世代は働きながら年金を受給している人も多いことでしょう。一方、65歳以上になっても働いて収入を確保しなければならないほど、老後は生活に困ることがあるのでしょうか。

せっかくなら老後も楽しみながら暮らしたいもの。老後に向けてつくった資産を失ってしまっては元も子もありません。

今回は、老後に向けて貯蓄をしている人のデータ、そして老後貧乏になってしまう原因を解説していきます。

1. 貯蓄目的のトップは「老後のため」が約6割

でははじめに、明治安田生命が実施した家計に関するアンケート調査から貯蓄に関する意識を見ていきましょう。

<調査概要>

  • 調査対象:20~79歳の男女
  • 調査エリア:全国
  • 調査期間:2024年3月19日(火)~25日(月)
  • 調査方法:インターネット調査
  • 有効回答者数:1620人

調査によると、貯蓄の目的1位は「老後のため」で63.5%となりました。

次いで、「いざという時のため」が54.4%となり、多くの人が漠然とした不安を感じていることから貯蓄を始めているようです。

同調査では9割以上の人が「物価高の影響を実感している」と回答しており、先行き不透明な日本の未来を案じている様子がうかがえます。

物価上昇や少子高齢化が進む日本で、老後貧乏に陥ってしまうのはどのような原因が考えられるでしょうか。