3. 退職金格差、解消できるか
「学歴」と「勤続年数」によって退職金格差が生まれている状況をみてきましたが、その格差を埋めることはできるのでしょうか。
どんな仕事をしていたとしても、健康な人であればみなさんに老後は訪れます。退職金の格差をセカンドライフの質の格差にしないためにはどうすればよいのでしょうか。
長く続いた低金利の影響で、預貯金だけではお金はなかなか増えないことを実感されている方も少なくないでしょう。頼みの年金も今後の支給額が減らないか不安なところです。
今後は自分で老後の生活費を貯めていくことが必須になるかもしれません。国もその流れを支援して制度を整えています。それが昨今話題のつみたてNISAやイデコです。
イデコに関しては、確定拠出年金には企業型(企業型DC)と個人型(iDeCo)があります。企業型DCは企業が掛金を毎月積み立て(拠出)し、従業員(加入者)が自ら年金資産の運用を行う制度です。
それに対しiDeCoは積立も自分で行っていきます。どちらも運用成績によって将来受け取れる退職金・年金が変動するので、現在自分がどの金融商品で運用をしているのか把握しておくのはとても大切です。
とはいえ、「なかなか自分で調べて勉強するというのは難しい!」と思っている方もいらっしゃると思います。今は無料のオンラインセミナーも開催されているので、まずは情報収集からはじめてみるといいでしょう。
参考資料
- 日本経済団体連合会「2018 年9月度退職金・年金に関する実態調査結果」
- 投資信託協会「企業型DC(企業型確定拠出年金)ってなあに?」
- 熊谷良子(LIMO) 会社員の退職金「何年勤めて、いくらもらえるか」
グイン 安季子