筆者は普段お金にまつわる様々な相談をうけていますが、一番多い相談内容は「老後資金」についてです。

老後、収入の柱となっていくのは年金ですが、「年金収入だけでは満足な暮らしができないだろう」と不安を感じている人がとても多く、年金だけに頼らない資産づくりをするためにどんなことをしていけばいいのかを考える方が増えています。

実際に現在は物価高も進み、収入が年金のみというシニア世代の家計はより厳しくなっているでしょう。

そんな中、日本では年金を含む収入が一定基準以下の方に、「年金生活者支援給付金」を年金に上乗せして給付しています。

老後資金の準備をしていくうえで現在の日本の年金制度や施策を知ることは非常に重要なことですので、本記事では年金生活者支援給付金の概要と平均的な年金額を確認します。

老後を考えたときに今から資産づくりを始めていくべきか参考にしてみましょう。

1. 年に約6万円が年金に上乗せも「年金生活者支援給付金」とは?

「年金生活者支援給付金」は、年金収入やその他の所得額が一定基準額以下の年金生活者を支援する目的で、年金に上乗せして支給される給付金です。

この制度はまだ比較的新しく、消費税率が引上げとなった2019年10月1日にスタートしました。

そのため、年金を受け取っている人でも「知らなかった」というケースは少なくありません。

次章にて、対象者をくわしく見ていきましょう。