物価高騰が続く中、家計への食費や光熱費が高額となり、生活費の負担に苦しむ声を聞くことも多くなりました。
すでに実行された経済対策の1つとして、低所得者世帯などの住民税非課税世帯を対象とした「10万円給付」が挙げられます。この給付金は、2023年11月に発表された「デフレ完全脱却のための総合経済対策」の施策の1つであり、”物価高に最も切実に苦しんでいる低所得者”を対象として作られたものです。
今回はこの「10万円給付」について、対象となる条件や世帯年収の目安、申請方法などについて解説していきます。ぜひ参考にしてください。
1. 低所得者世帯等への「10万円給付」とは
10万円給付は政府が経済対策の一環として打ち出したもので、物価高騰により苦しむ低所得世帯に向けた支援給付として作られました。
政策の決定は政府によるものですが、給付の申請受付や給付作業などの事務など実際の運用は市区町村が行っています。
1.1 給付対象となる世帯
2024年の10万円給付の対象となる条件として、まずは「2023年に実施されていた『住民税非課税世帯への10万円給付』を受けていない世帯であること」が必要です。
「給付を受けていない世帯」の範囲には、受ける権利を放棄している世帯も含みます。
上記の世帯の中で、以下のいずれかに該当する世帯が2024年の10万円給付の対象となります。
- 2024年の住民税が非課税の世帯
- 2024年の住民税均等割のみ課税者である世帯(所得割が非課税である世帯)
2023年の給付を受けていない、つまり2022年時点ではある程度の収入があったけれど2023年から年収が下がるなどにより2024年に新たに非課税になった世帯に向けた生活費などの支援給付であることがわかります。(2023年度に給付金を受け取った人(対象となったが辞退した人・未申請の人を含む)は対象外)
※住民税の課税は前年の所得により計算されるため、2024年に非課税となるのは2023年の収入が下がった場合になります。