貯金1000万円は多くの人にとってお金持ちへの第一歩と言えるのではないでしょうか。今回はそのための原則と必要なコツについて考えてみたいと思います。
貯金を増やすための3つの原則
貯金をふやすためには非常にシンプルな原則があります。
- 年収をふやす
- 支出をへらす
- 資産を運用する
これだけです。ただし、それぞれの原則を突き詰めれば良いともいえますが、コツやノウハウ、また注意すべきポイントがあります。ここでは一つずつ見ていくことにしましょう。
貯金をふやすため3つの原則の詳細
今回はこれらについて一つずつ見ていきましょう。
年収をふやすには
年収をふやすためには、キャリアプランをしっかりと練り、現状からキャリアアップを考える必要があります。ただし、キャリアプランとキャリアアップは必ずしも同じではありません。年収は転職するからには常に上げていきたいと考える人が多いでしょうが、必ずしも年収を追い続けることが自分にとって長期でプラスになることばかりではありません。
参考記事:「キャリアアップとキャリアプランの違いを知って自分の仕事人生に活かすコツ」
転職の際にはヘッドハンターやキャリアコンサルタントに相談する人も多いでしょうが、年収は就職する産業で概ね決まっています。金融機関やコンサルタントの給与が多いとお考えの人もいるかもしれませんが、意外にそうした「金融業」や「専門サービス」ではないのです。給与の高い産業を狙い撃ちにして就職活動、転職活動をするという選択肢もあります。
参考記事:「年収1000万円を若くして手にできるのはどの職業か」
多くの人は「転職するからにはより高い年収を」と思うでしょうが、実際はどの程度を目指しているのでしょうか。データによれば、給与所得で1000万円をこえる人の割合はそれほど多くはありません。
もっとも、結婚している人は「世帯収入」を高めることで貯金のペースをスピードアップさせることができます。最近は「パワーカップル」と呼ばれるように年収が700万円を超えるカップル、つまり「世帯年収」が1400万円を超える世帯では、ご主人の給与を生活費に充て、奥様の給与をすべて貯金にに充てるというケースもあるようです。
先ほどキャリアプランとキャリアアップについて触れましたが、世帯年収で考えればあまり無理をした計画でなくともよいという考え方もあります。
参考記事:「貯金1000万円をゼロから短期間で実現する3つの方法」
支出を減らすには
支出を減らすためには、生活の見直しが必要ですが、その生活は人ぞれぞれ。若い人の中には「奨学金」の返済が残っている人もいるでしょうし、ビジネスパーソンでも「リボ払い」で苦しんでいる人もいるでしょう。生活に必要なものは残さなければならないですし、金利の高い借金を前倒しで返すというようなことは事前に手を打つことができるでしょう。
もっとも、生活における細部の支出までを意識しすぎるあまり「貯金疲れ」に陥らないようにしておきたいものです。
参考記事:
そして給与が高くになるにつれて節約するのが苦しいという人も多いのではないかと思います。年収1000万を超えるビジネスパーソンには「思わぬ苦しさ」に直面することもあるでしょう。貯金を増やすためには家族の協力が必要なシーンもあるでしょう。
資産を運用するには
貯金を継続的にできるようになったけれども、貯金1000万円をこつこつためるのには時間がかかるというケースも多いのではないでしょうか。もちろん貯金は資産形成のはじめの一歩であることには間違いありません。
「貯蓄から投資」、「資産形成をすべき」という掛け声をよく聞くようになりましたが、その一方で実際にどのようにすればよいのかわからないという人も多いのではないでしょうか。
金融商品といっても、外貨預金、国債、社債、株式、投資信託、ETF、REITなどから不動産と様々です。リスクとリターンの関係性も金融商品それぞれで異なり、よくわからないという方も多いのではないでしょうか。
住宅ローンを抱えている方は、家計のバランスシートの資産のほとんどが不動産、それに対して借入が殆ど(つまり自己資金である貯金などがない状態)ということもあるでしょう。
住宅ローンに紐づいた不動産といえばほとんどのケースは国内不動産でしょうから、リスクを分散させるためには、全額貯金であってもよいわけですし、海外資産というのであれば外国株式などを保有していてもおかしくはありません。
参考記事:「長期投資家は日本の株式市場では儲からない?!そのワナとは」
最後に
支出を削るだけが貯金!のような風潮がありますが、これでは他の選択肢を検討しないことを加速しているようでもったいない印象があります。もっとも、目先でできるのは支出の見直しなので、それ自体を否定するつもりはありませんが、時間軸を長めにとれば年収アップと資産形成が視野に入ってくるかもしれません。
LIMO編集部