貯金で1000万円というと夢のまた夢のようですが、「コツコツ貯めるのは苦手」という方も多いでしょう。そこで今回は貯金1000万円を早期に実現させるためにどのような方法があるのかを見ていきましょう。

貯金1000万をコツコツ貯めるというのはどういうことか

仮に毎年100万円を貯めていったとしても1000万円に達するためには10年もかかってしまうことになります。もちろん、コツコツ貯めることができる人にとっては今の生活の中から支出をしっかり管理し、着実に1000万円を貯めることができたという方もいるでしょう。

もっとも、毎年50万円ずつだと1000万円貯めるには現在のような低金利の環境が続けば「20年」もかかってしまうことになります。10年なら何とかという人でも「20年といわれるとちょっと想像がつかない」という人も多いのではないでしょうか。

では、貯金1000万円というのは親から相続するとか、宝くじが当たると等のことがない限り無理なのでしょうか。ここでは、多少の低い確率も踏まえつつ、自分による努力と工夫で貯金1000万円を比較的短期間に実現する方法を考えてみましょう。

貯める方法(その1):高年収の仕事に就く

短期間にそれなりの金額の貯金をしようとすれば、やはり貯金をする原資である収入を増やすというのが手っ取り早いです。

課税される所得金額が上昇すればするほど所得税率は上がりますし、収入がが増えれば所得税以外にも住民税などの金額も増えていきます。ただし、給与が上がる前の生活水準を大きく上げなければ(ここがポイントです)、貯金を加速度的に踏み上げていくことができます。

外資系金融機関などのフロント業務で勤務できれば、年収2000万円という水準はある程度平均的な水準ともいえます。したがって所得税の税率などが40%程度となっても手取りを踏まえて堅実に生活をすれば、独身で考えてみれば貯金で1000万円は比較的短期間に実現できるでしょう。もっとも、日本の企業でもキーエンスのように従業員の平均年間給与が一千数百万円という企業もあるので、必ずしも外資系企業である必要はありません。

ただし、外資系金融機関などは事前に従業員の平均勤続年数などを確認しておくとよいでしょう。ほとんどのケースでは定年まで勤務できるというような前提で就職先を検討してよいのかどうかということが分かると思います。

貯める方法(その2):夫婦共働きを徹底する

個人の年収が1000万円なくとも、夫婦で力を合わせれば、という考え方があります。つまり「世帯年収」という考え方です。最近は年収700万円以上ある夫婦を「パワーカップル」などと呼ぶことがあります。

パワーカップルに多いのは、ご主人の給与を生活費に充て、奥様の給与をすべて貯金に回すというケースです。これであれば、実に数年で貯金1000万円というのがたまってしまったというケースも多いようです。

共働きという状況だけではなく、もちろん(その1)のようにそれぞれの年収を高めていくような努力も必要であるということは言うまでもありません。今後、企業での副業が認められるようになってくれば、さらに各世帯での状況も変わってくることでしょう。

貯める方法(その3):値動きの大きな資産への投資

貯めるばかりでは現在の低金利ではお金は増えません。リスクはありますが、同時に価格が上昇する可能性のある資産への投資は一つの選択肢です。

たとえば、年間25%で3年間運用することができれば、資産はざっくりいって2倍になります。1.25の3乗を計算していただければわかりますが、1.95となり、約2倍です。手元資金が500万円でも、年率25%の運用を3年続ければ、資産は倍になるという計算です。

世界の株式市場の投資家の間でも株式投資がよくわかっているケースでは「ROEで25%の企業は株主資本が3年で2倍となる」と頭に入っています。こうした観点からROEの水準は非常に重要視されています。

もっとも、プロ投資家の間でも年間25%の投資リターンを約束することなどはなかなか難しいですが、アベノミクス以降株式市場は大きく上昇したことは事実ですし、半年で20から40%程度上昇する上場企業の株式も普通に存在します。したがって、じっくり資本市場に向き合うというスタンスさえあれば実現する可能性はゼロではないです。

まとめにかえて

この3つの方法の可能性の実現性は小さいのでは?とお考えの方もいるかと思いますが、20年間にわたって50万円ずつ貯めていくというのも、時間をかけなければならないこともありますが、そもそもそれほど長い期間にわたって自分自身を律しなければならないという厳しさもあります。今回の3つの方法は、自分で工夫することで比較的短期間に実現することができます。自分で可能性を否定することなく、様々な選択肢を検討していきたいものです。

LIMO編集部