2. 新NISAでとりあえずインデックス投資をする場合の落とし穴

インデックス投資は誰にでもおすすめと言われていますが、絶対盤石ではありません。

特に、投資について理解していない初心者の場合、投資したあとに「思っていたのと違う」と感じてしまう可能性もあるでしょう。

引き続き、インデックス投資の思わぬ落とし穴を2つ紹介していきます。

2.1 短期的に見れば絶対盤石ではない

インデックス投資といえども、絶対に安全というわけではありません。

インデックスファンドの主な投資対象は、株式や債券、不動産で、いずれも預貯金や定期預金と比べてハイリターンです。投資の原則として、リターンが高ければ高いぶん、リスクも同様に高まることを理解しておく必要があるでしょう。

インデックス投資の下落要因となる「金融危機」は、過去に何度も発生しています。たとえば米国の指標のひとつである「NYダウ」は、コロナショックにおいて1日に最大12.93%下落しました。

株価の歴史的上昇・下落(日経平均、米国ダウ 30 種株価指数)

株価の歴史的上昇・下落(日経平均、米国ダウ 30 種株価指数)

出所:経済産業省「コロナショックと世界経済の状況」

もしお金が必要になったタイミングで金融危機になれば、自動車や住宅の購入、および子どもの学費などが足りなくなってしまう事態も想定されます。

2.2 人気がありすぎることが欠点になることも

インデックス投資は投資家からの人気が高すぎるがゆえに、デメリットになる可能性も指摘されています。

なぜなら、多くの人がインデックスファンドを買うようになると価格が高くなり、高値掴みになりやすいためです。

加えて、参入者が増えれば、そのぶんインデックス投資の趣旨を理解していない人が参入する可能性も高まります。

インデックス投資は、あくまで長期的に投資を続けることでパフォーマンスを発揮する手法。趣旨を理解せず、途中で他の投資商品に乗り換えたり、不安になって解約したりしてしまえば本末転倒です。

インデックス投資の人気が高まっている今、リスクや投資の趣旨について再度問いかける場が必要になっているのではないでしょうか。

次の章では、インデックス投資を選ぶ際に留意したいポイントを解説します。