5. 高齢者世帯の平均所得額は「年間304万9000円」

厚生労働省「2023(令和5)年国民生活基礎調査の概況」によると、2022(令和4)年の1世帯当たり平均所得金額は、高齢者世帯は304万9000円になっています。

各種世帯の1世帯あたり平均所得金額の年次推移

各種世帯の1世帯あたり平均所得金額の年次推移

出所:厚生労働省「2023(令和5)年国民生活基礎調査の概況」

ちなみに、全世帯は524万2000円、児童がいる世帯は812万6000円でした。

70歳代の国民年金の平均月額は5万6644円なので1年間国民年金を受給した場合、67万9728円。厚生年金の70歳代平均月額は14万4435円のため1年間厚生年金を受給した場合、173万3220円であると計算できます。

高齢者世帯の平均所得額は304万9000円のため、年金以外の収入が必要な高齢者世帯も多いでしょう。

6. 70歳代でも検討したい!「年金だけで生活できない」現代を生きるコツ

これから老後の生活に向けてどのように過ごしていくのか、現実を生きるためのコツを解説します。

6.1 70歳以降も働く:2023年において70歳~75歳の労働力人口は34.5%

健康上不安がなければ、これからのために働き続けるのもいいでしょう。

2024年6月21日に発表された「令和6年版高齢社会白書」にてまとめられている労働力人口比率の推移をみても、65歳以上の労働力人口はすこしずつ増加傾向にあります。

2023年時点、70歳〜74歳の労働力人口は34.5%、75歳以上は11.5%です。

労働力人口比率の推移

労働力人口比率の推移

出所:内閣府「令和6年版高齢社会白書」

6.2 2023年:年齢別「労働力人口率」

  • 15~64歳:81.1%
  • 65~69歳:53.5%
  • 70~74歳:34.5%
  • 75歳以上:11.5%

2021(令和3)年4月1日から施行されている改正高齢者雇用安定法により、70歳までの就業機会の確保措置が事業所の努力義務になりました。

高齢者も雇用機会が増え、以前よりも働き続ける環境が良くなってきています。