2024年7月26日に公表された、厚生労働省「令和5年簡易生命表の概況」によると、2023年の平均寿命は男性81.09年、女性87.14年。男女とも3年ぶりに前年を上回りました。
物価高の影響もあり年金だけで生活は難しく、老後生活への不安は隠せません。
この記事では、団塊世代70歳代の平均貯蓄額や年金だけで生活できないときの現実を生きるコツを解説します。
1. 高齢者世帯の59.0%が「生活が苦しい」と回答
2024年7月に発表された「2023年(令和5)年 国民生活基礎調査の概況」の各種世帯の生活意識をみると、高齢者世帯の59.0%が「苦しい」となっています。
1.1 高齢者世帯「生活意識」の回答結果
- 大変苦しい:26.4%(前回18.1%)
- やや苦しい:32.6%(前回30.2%)
- 普通:36.7%(前回45.1%)
- ややゆとりがある:3.9%(前回5.8%)
- 大変ゆとりがある:0.4%(前回0.8%)
2. 【団塊世代】70歳代の平均貯蓄額は1757万円
金融広告中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」から、70歳代・二人以上世帯の金融資産保有額を見てみましょう。
なお、以下は金融資産を保有していない世帯を含んだ数値です。
2.1 【70歳代の貯蓄】金融資産保有額の平均と中央値
- 金融資産保有額の平均:1757万円
- 中央値:700万円
2.2 【70歳代】貯蓄額の割合一覧表
- 金融資産非保有:19.2%
- 100万円未満:5.6%
- 100万~200万円未満:5.1%
- 200万~300万円未満:4.3%
- 300万~400万円未満:4.7%
- 400万~500万円未満:2.5%
- 500万~700万円未満:6.2%
- 700万~1000万円未満:5.8%
- 1000万~1500万円未満:10.2%
- 1500万~2000万円未満:6.6%
- 2000万~3000万円未満:7.4%
- 3000万円以上:19.7%
金融資産を保有していない世帯は、19.2%です。
一方、3000万円以上保有している世帯は19.7%をマーク。金融資産の保有額に大きな差があるとわかります。
それでは、年金収入だけで暮らしている世帯は何割程度なのでしょうか。
世帯割合や70歳代が受給している年金月額について、次の章から詳しくみていきましょう。