夏休みは受験生にとって合否を左右する天王山とも言われています。どれだけ学力を鍛えられるかは子ども本人の頑張りが一番大切ですが、親のサポートも必要です。
数ある受験の中でも親の関わる比率が大きい小学校受験と中学受験も夏休みの過ごし方がとても大切になってきます。
公立校に通うのが一般的な中で、小学校または中学校を受験する子どもは限られています。そして、受け入れ先となる私立学校の数も多くはないです。とくに人気校ともなれば、少ない定員を受験生同士で取り合うことになります。
そこで今回は、小学受験と中学受験に向けた夏休み中の親のかかわり方を考えていきます。
1. 【小学受験】創作活動や自然体験の時間を作る
文部科学省の「文部科学統計要覧(令和5年版)」によると2023年の小学1年生の児童99万8137名のうち、私立小学校に通う児童は1万3399名、国立小学校に通う児童は5994名でした。
つまり、全国では全体の2%の子どもが受験を経て入学していることになります。
受験する子どもの年齢が5歳から6歳と就学する前であるため、計算力や漢字スキルといった学力を測る筆記試験は行えません。そのため、様々な角度から「どういう子か」「校風に合っているか」と受験している子どもの様子をグループ活動などを通して見極めます。
受験する学校によって対策は異なりますが、工作や粘土、絵画などの創作活動は出題必須のジャンルです。単に好きなように作ったり描いたりするのではなく、工作であれば手順通りに作れるかや、自分の考えを絵や粘土などで表現できるかといった課題です。
夏休み期間中にたくさん取り組み、我が子らしい表現力を身につけるよう特訓していきましょう。
どういう考えで作り、工夫した点を言葉で説明する練習をしていくことも忘れてはいけません。「作ったからハイおしまい」ではなく、自分の考えと表現したいことを言えるように仕上げていくことが求められます。
また、小学校受験では季節行事や自然に関する質問や問題が良く出されますが、都市部に住んでいる子ども達は自然体験が簡単にできる環境ではありません。
知識は簡単に得られても、親が意識しなければ自然体験を経験することができない中で、受験生である子ども達が季節行事や植物や生き物の知識を身につけているかを課題を通して確認する学校が多いです。
キャンプや虫取り、川遊びに海水浴、ハイキングなど、入試に向けてプラスになる経験をしましょう。