3. 基礎年金の拠出期間を延長した場合の所得代替率はどうなるか
財政検証では、基礎年金の保険料支払い期間を現行の20~59歳から20~64歳に延長した場合の所得代替率の見通しも算出しています。
保険料支払期間を20~64歳までに延長した場合、過去30年投影ベースの経済成長を前提とした際の所得代替率は2055年までに57.3%となり、2055年以降は57.3%が続きます。
保険料の支払期間延長に反対する人も多いですが、将来もらえる年金額は増えることを覚えておきましょう。
4. 年金以外の備えを始めよう
本記事で紹介したとおり、将来もらえる年金の水準は現在と比べて減少します。
そのため、年金以外にも老後対策を自分で始めることが重要です。
今は新NISAやiDeCoなどの老後対策に有効な制度もあるため、ぜひ利用を検討してみてください。
参考資料
苛原 寛
執筆者
1級ファイナンシャル・プランニング技能士。慶應義塾大学商学部会計ゼミにて会計を学んだ後、東京海上日動火災保険株式会社に就職。企業が事業活動を行ううえでの自然災害や訴訟に対するリスク分析・保険提案を3年間行う。「企業が倒産しない」・「事業で安定的に利益を出す」ための適切な保険でのリスクヘッジの提案に努めた。
特に、製造業者や工事業者に対する賠償責任保険や工事保険の提案が得意。取引先企業の社長・経理・人事・プロジェクト担当者など様々な部署への営業活動を行った。上場企業の新規事業に対する保険提案が評価され、全国社員への社内プレゼンを実施した経験もある。
また、1級ファイナンシャル・プランニング技能士の資格を活かし、取引先従業員に対するNISAやふるさと納税に関するセミナーの実施経験有。現在は、フリーランスとして保険や投資、税金などのお金に関する記事の執筆や個別相談・ライフプランニングの作成・実行支援を行っている。