3. 基礎年金の拠出期間を延長した場合の所得代替率はどうなるか

財政検証では、基礎年金の保険料支払い期間を現行の20~59歳から20~64歳に延長した場合の所得代替率の見通しも算出しています。

保険料支払期間を20~64歳までに延長した場合、過去30年投影ベースの経済成長を前提とした際の所得代替率は2055年までに57.3%となり、2055年以降は57.3%が続きます。

財政検証結果「基礎年金の拠出期間を延長した場合」

財政検証結果「基礎年金の拠出期間を延長した場合」

出所:厚生労働省「令和6年(2024)年財政検証結果の概要」

保険料の支払期間延長に反対する人も多いですが、将来もらえる年金額は増えることを覚えておきましょう。

4. 年金以外の備えを始めよう

本記事で紹介したとおり、将来もらえる年金の水準は現在と比べて減少します。

そのため、年金以外にも老後対策を自分で始めることが重要です。

今は新NISAやiDeCoなどの老後対策に有効な制度もあるため、ぜひ利用を検討してみてください。

参考資料

苛原 寛