総務省が2024年7月19日に公表した「2020年基準 消費者物価指数 全国2024年(令和6年)4月分」によると、生鮮食品を除く総合指数は前年同月比2.6%の上昇となりました。

止まらぬ物価上昇により、目前の家計管理に加え、将来の暮らしに対する漠然とした不安の声を耳にしますね。

老後は多くの世帯が年金を主な収入源として暮らしていくことになります。いまと同じ年金給付水準がこの先も続くとは限りません。しかし、現役世代が「将来の年金見込み額」を把握し、十分でないと感じた場合は自助努力で老後資金を作っていく必要があるでしょう。

本記事では、令和のシニア世代が今受け取っている公的年金の受給額事情について、平均年金月額やその分布などを整理してお伝え。

また「厚生年金を月額20万円」受給する人の、現役時代の平均年収についても検証していきます。

自分の年金生活をイメージしながら、長期的なマネープランを作る際の参考にしてください。

※本記事内で紹介する厚生年金の月額には、国民年金の月額部分も含まれています。

1. 公的年金「国民年金・厚生年金」平均月額はいくら?

原則65歳から受け取る将来受け取れる公的年金は、現役時代に厚生年金に加入して働いていたかどうかで受給額が大きく変わります。

実際に受け取れる額には個人差がありますが、まずはそれぞれの平均月額を、男女全体と男女別で見てみましょう。

※本記事内で紹介する厚生年金の月額には、国民年金の月額部分も含まれています。

1.1 厚生年金・国民年金の平均月額

【図表グラフ1枚目/全5枚】厚生年金・国民年金の平均月額。2枚目以降で受給額分布やモデル年金の資料も紹介!

厚生年金・国民年金の平均月額

出所:厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、国民年金と厚生年金それぞれの平均受給額は、下記のとおりです。

さらに、受給額層ごとの分布についても確認します。