2. 定額減税はどのように減税されるのか
定額減税による減税額が決まる仕組みについておさらいしましたが、定額減税はどのように適用されるのでしょうか。
定額減税は、毎月もらう給与や賞与から天引きされる税金に対して適用されます。ただし、所得税と住民税によって適用方法が異なります。
2.1 所得税
所得税は、2024年6月以降の給与と賞与から天引きされる額が順次控除される仕組みです。
例えば、毎月の給与から天引きされる所得税が2万円で定額減税の総額が9万円の場合、6月、7月、8月、9月の給与からは所得税が天引きされず、10月の給与は1万円分所得税が減額されます(6月の賞与がない場合)。
2.2 住民税
一方で、住民税は2024年6月分の給与からは住民税を一切徴収しません。そして、6月分の減税後の年間納税額を11ヵ月で割った金額を2024年7月~2025年5月の11ヶ月間に渡って徴収します。
例えば、本来支払うべき年間住民税が14万円の人が3万円の定額減税を受ける場合、残りの11万円を11ヵ月で割った1万円が2024年7月~2025年5月の各月に渡って天引きされる仕組みです。
定額減税は毎月の給与から天引きされる金額を減らすことで適用されることを確認しました。
ただし、そもそも年間に納める所得税と住民税が定額減税額を下回る場合はどうするのでしょうか。
次章で詳しく解説していきます。