2. 【厚生年金と国民年金】2024年度は2.7%増額もマクロ経済スライドの調整で▲0.4%に
先ほどの貯蓄は生活費の補填や旅行、リフォーム費用、病気や介護費用などを補ってくれますが、老後生活の柱となるのが公的年金です。
厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を参考に厚生年金と国民年金の平均的な年金月額も見ていきましょう。
2.1 国民年金(老齢基礎年金)の平均受給額一覧
- 〈全体〉平均年金月額:5万6316円
- 〈男性〉平均年金月額:5万8798円
- 〈女性〉平均年金月額:5万4426円
2.2 厚生年金の平均年金月額の平均受給額一覧
- 〈全体〉平均年金月額:14万3973円
- 〈男性〉平均年金月額:16万3875円
- 〈女性〉平均年金月額:10万4878円
※国民年金部分を含む
国民年金は5万6316円、厚生年金は14万3973円が平均的な受給額でした。
ただし、グラフをみてもわかる通り、特に厚生年金は月1万円未満~30万円以上と個人差がおおきくなっています。
これは厚生年金は会社員や公務員などが加入するため加入期間の個人差が大きいこと、また収入に応じた保険料を払うため収入面での個人差が大きなことが理由として挙げられるでしょう。
また、毎年度改訂される年金額ですが、2024年度は物価高で2.7%増額されているものの、マクロ経済スライドによる調整が▲0.4%入っており、実質的には目減りです。
少子高齢化の日本において、公的年金のみに頼るのは難しいでしょう。