4. 政府は年金世帯へ追加給付金を検討
2024年6月21日、岸田文雄首相は記者会見で、物価高による家計への影響が大きいと考えられる「年金世帯」や「低所得世帯」を対象に追加給付金を検討していると発言しました。
2023年度は、住民税非課税世帯・住民税均等割のみ課税世帯に、1世帯あたり10万円の現金給付が行われました。課税世帯においては1人あたり4万円の減税が当月より開始しています。
現金給付はありがたいですが、一時的なもの。個人家計の根本的な改善は期待できないでしょう。
5. 老後資金は自分に合った方法で準備
今回は65歳以上の「貯蓄額・年金額・生活費」のデータから暮らしぶりを確認してきました。
いずれも世帯により状況は異なるものですので、老後に向けて最低いくら必要か、またいくらあれば安心かを自身で考えてみましょう。
老後資金の準備方法はさまざまあります。すぐに取り崩すことができる預貯金、税制優遇が魅力のNISAやiDeCo、個人年金保険など、リサーチしてみると良いでしょう。
それぞれにメリット・デメリットがありますので、ご自身のライフプランやご意向に合ったものを活用してください。
参考資料
- 総務省統計局「家計調査 / 貯蓄・負債編 二人以上の世帯 詳細結果表」
- 総務省統計局「家計調査報告 貯蓄・負債編 2023年(令和5年)平均結果の概要 (二人以上の世帯)」
- 厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 総務省「家計調査報告 家計収支編 2023年(令和5年)平均結果の概要」
和田 直子