5. 新たに「住民税非課税等となる世帯」へ10万円の給付が決定

政府は、2024(令和6)年度分の個人住民税の区分にて新たに住民税非課税となった世帯に対し、1世帯当たり10万円の給付を決定しました。

なお、住民税のうち「均等割」だけ課税されて「所得割」は課税されない世帯にも同様に10万円が支給されます。

5.1 東京都23区内における所得目安

  • 前年中の総所得金額等が、下記の金額以下の方

<同一生計配偶者又は扶養親族がいる場合>
35万円×(本人・同一生計配偶者・扶養親族の合計人数)+42万円以下
<同一生計配偶者及び扶養親族がいない場合>
45万円以下

5.2 大阪市における所得目安

  • 前年の総所得金額等の合計額が、次の算式で求めた額以下である方

<同一生計配偶者または扶養親族がいる場合>
35万円 × (本人 + 同一生計配偶者+扶養親族)の人数+ 32万円 + 10万円
<同一生計配偶者および扶養親族がいない場合>
35万円 + 10万円(給与所得者の場合、年収100万円以下である方が該当します。)

2023年度に給付を受けている方は、重複して受け取れません。

さらに、いずれも18歳以下の子どもがいる場合は、1人当たり5万円が上乗せして(もしくは別スケジュールにて)給付されます。

6. まとめにかえて

年金生活に入ると、日々の生活費以外に医療費や介護費用などが多くかかってくると予想されます。

「住民税非課税世帯」に該当する高齢者など年金受給者はこれらの負担が軽減されるため、現役世代と比較してメリットは大きいと捉えられるでしょう。

今後、少子化がさらに進んで、税収が減り、その一方で、高齢者の医療・介護費は増大していくことが懸念されます。

社会保障制度を持続可能にしていくため、非課税となる基準を下げて、税金や保険料、医療費の負担をしてもらう未来がやってくる可能性も十分にありえます。

制度は改正されるものとして年金や貯蓄を増やしながら、老後の生活を安定させていくのもよいでしょう。

参考資料

荒井 麻友子