7. 【現役アドバイザーが解説】NISAとiDeCoとの違いは?
NISAについて調べているとよくiDeCoについても出てくることがあります。
iDeCoは、自分が拠出した掛金を自分で運用し、資産を形成する年金制度です。掛金は65歳になるまで拠出可能であり、60歳以降に老齢給付金を受け取ることができます。
また、掛金や運用益、そして給付を受け取るとき税制上の優遇措置が講じられているのも特徴です。
主な違いは、引き出し可能なタイミング。引き出し可能期間がいつでも可能なNISAに対して、iDeCoは原則60歳以降と制限があります。
対象年齢もNISAが18歳以上という年齢制限のみであるのに対して、iDeCoは原則20歳以上60歳未満の国民年金加入者(条件付きで65歳未満も可)と、iDeCoはNISAよりも狭くなっています。
税制に関しても違いがあります。NISAは運用益が非課税、iDeCoは掛金の全額所得控除と運用益が非課税、さらに受取時に公的年金等控除(分割受取の場合)、または退職所得控除(一括受取の場合)の対象になるといった違いがあります。
どちらの制度にしても、無理なく長期間続けられる資金でスタートさせていくことが大切といえるでしょう。
8. まとめにかえて
資産運用をするには元手が必要です。そのため、まとまった金額がなく投資を諦めた方も多いのではないでしょうか。
シミュレーション結果からわかるように、一度にまとまった元手がなくても「少額から始めて運用の効果を得る」ことは可能。自分にあった金額からスタートして、徐々に金額を増やす手もあります。
特に老後の資産運用では、リスクを抑えつつ現金収入が期待できる商品へ投資するのがひとつの考え方といえます。
流行りだからと始めるのではなく、目的もしっかり検討しながら終わり方までシミュレーションしましょう。
参考資料
- 金融庁「つみたてシミュレーター」
- 金融庁「はじめてみよう!NISA早わかりガイドブック」
- 株式会社400F「オカネコ 新NISAの利用意向調査2024年4月」
- 株式会社LENDEX「【約9割が生活への打撃を実感!?】節約方法や収入UP方法を調査しました!」
西村 翼