2024年6月14日支給分から、公的年金額が前年度と比較して、2.7%引き上げになりました。
物価高により増額された2024年度の年金額ですが、マクロ経済スライドによる調整により実質目減りしたともいわれています。
そんな中、6月21日に岸田首相が、「年金世帯や低所得者への給付金支給を検討する」と明らかにしました。
今回は、2024年度に変更となった60歳〜90歳以上の「厚生年金」「国民年金」の平均月額や年金受給額や年金の仕組みを解説します。
1. 公的年金は「2階建て」
日本の公的年金は「国民年金」と「厚生年金」の2階建て構造になっています。
1.1 1階部分の国民年金
日本国内に住所を有する20歳~60歳の方は、原則、全員国民年金に加入します。
保険料は一律で、「加入期間(保険料納付期間)の長さ」で国民年金の受給額が決まります。
国民年金は基礎年金ともいい、40年間納付した場合は満額受け取り可能です。
1.2 2階部分の厚生年金
会社員や公務員、パートなどで働き一定要件を満たした場合、国民年金に上乗せされて受け取ります。
厚生年金の年金額は「加入期間」と「加入期間中の収入」で決まります。
また、近年は企業年金や個人年金保険に加入し、公的年金に上乗せする人も増えています。
このような年金は「3階部分」に位置します。
まずは公的年金でどのくらい金額が受給できるのか、みておきましょう。