1.1 大企業優位な時代で内定獲得がより激化していた
現在はスタートアップ企業やベンチャー企業を就職先として選ぶ学生も増えてきていますが、20年前はベンチャー企業を選ぶことは一般的ではありませんでした。多くの人が大手企業の内定を夢見ていたのです。
しかし、そのことが、就職氷河期の内定獲得を一層困難にしていました。
1.2 就職を諦めた人たちの選択肢は多岐にわたっていた
内定獲得が困難であったことから、就職を諦めて大学院や専門学校へ進学する人も多くいました。そして大学院や専門学校を卒業する頃には就職氷河期も終わりに近づいており、就職の難易度は落ち着いていたかもしれません。
また、就職活動をせずに学生時代のアルバイトを大学卒業後もそのまま続け、フリーターとして生計を立てる人もいました。
こうした選択肢は、一見すると就職氷河期に限らずありふれたものに思えるかもしれません。
しかし、重要なのは「就職氷河期だからこそ、就活以外の道を選ばざるを得なかった現実」です。その選択が現在のキャリアにも影響を与えていて、課題を感じている人が多いのは事実です。