2. 社会保険加入によるメリット(年金)
社会保険には年金と健康保険がありますが、まずは年金面のメリットを見ていきます。
厚生年金に加入することにより、国民年金のみだった将来の年金に上乗せすることが可能です。
2.1 手厚くなる年金
老齢年金だけでなく、障害年金や遺族年金にも影響するため、働けなくなったときの保障や亡くなったときの遺族保障が充実することになります。
2.2 老齢年金がいくら増えるかシミュレーション
では、これまでパートだった人が厚生年金に加入することで、年金がいくら増えるのでしょうか。厚生労働省のシミュレーションを確認します。
国民年金のみの加入では年額81万6000円なので、ここにいくら上乗せできるのか見ていきましょう。
- 年収120万円で1年加入:6000円
- 年収120万円で10年加入:5万9700円
- 年収120万円で20年加入:11万9400円
- 年収150万円で1年加入:7700円
- 年収150万円で10年加入:7万6700円
- 年収150万円で20年加入:15万3500円
- 年収200万円で1年加入:1万400円
- 年収200万円で10年加入:10万3500円
- 年収200万円で20年加入:20万7100円
いつまで働くかによって、加入期間が変わります。加入期間の影響も大きいので、老後までの期間も加味してシミュレーションしてみましょう。
執筆者
株式会社ナビゲータープラットフォーム メディア編集本部
LIMO編集部記者/編集者/元公務員
京都教育大学卒業。ニ種外務員資格(証券外務員ニ種)保有。大学卒業後は教育関連企業での営業職を経て、2010年に地方自治体の公務員として入職。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療助成制度」等の業務に従事した。また国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務も担う。特に退職に伴う年金や保険の切り替えでは、手続きがもれることで不利益を被ることがないよう丁寧な窓口対応を心がけた。その後、保険代理店にてマーケティング業務に従事。保険の知識を普及するためのページ作成や、ライフに欠かせないお金の情報発信を行った。現在は株式会社ナビゲータープラットフォームのメディア編集本部・LIMO編集部に所属。「くらしとお金の経済メディア~LIMO(リーモ)~」では厚生労働省管轄の公的年金(厚生年金保険と国民年金)、年金制度の仕組み、退職金、資産運用や貯蓄、NISA、iDeCoなどをテーマに企画・編集・執筆を行う。はたらく世代のお金の診断・相談サービスを行うマネイロでは、「【計算例付】厚生年金保険料はどのように決まる?ケース別算出方法や受給額を解説」など、お金や年金制度にまつわる記事も発信。京都府出身。小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許、特別支援学校一種免許取得。(2024年5月29日更新)