2. 冷房がしっかり効く家にするには?
夏に冷房しても部屋が暑いままで涼しくならない理由を、体験談をもとに3つ挙げましたが、最大の原因は「家の断熱性能が低いから」といえます。
屋根(天井裏)や外壁、床などの外周部に断熱材が入っていないのはもちろんのこと、たとえ断熱材が入っていたとしても施工が雑で隙間だらけだと気密性が低くなってしまうため、断熱材の性能を十分に活かしきれていないことが多いようです。
家の断熱性が高ければ室温が外気温に大きく左右されることなく、冷暖房の効きが良くなって快適な室温を保つことができるようになります。
したがって屋根や外壁、床、開口部(窓)といった外気に通じる部分に手を加え、家の断熱性を高めて気密化もしっかりと行うことで、外部からの熱の侵入を防ぐことができます。
具体的には天井裏や外壁面、床下に断熱材を隙間なく充填したり、内窓を設置したりするのが効果的です。
ガラスを複層ガラスに交換し、窓の断熱性を高めるといった方法もあります。
これらのリフォームを行うことで、真夏でも冷房がよく効く涼しい家にすることができます。
なお2024年現在、要件を満たすことで、最大60万円の補助金を受け取ることができる「子育てエコホーム支援事業」が行われています。
外壁、屋根、天井、床の断熱改修工事も対象になりますので、リフォームを検討している方は補助の対象になるのか確認してみるとよいでしょう。
3. まとめにかえて
室内の暑さの原因は、そのほとんどが「家の断熱性の低さ」といえます。
したがって真夏の暑さを解消するためには、高性能なエアコンに買い替えるよりも、断熱リフォームを行なって外部の熱を家の中に入れないようにする方が効果的です。
またエアコンの冷気は下部に溜まってしまうので、部屋の上下で温度差が生じてしまいます。
これを防ぐためには、サーキュレーターを併用して空気を循環させることをおすすめします。
参考資料
亀田 融