2024年6月14日は、2ヶ月に一度の年金支給日。後払い支給が原則となっているため、2024年度分が支給される最初の支給日でした。
2024年度は年金が2.7%増額改定され、6月14日の年金支給から改定額が反映されました。
ただし、物価高や制度維持のための調整により実質的には目減りなのではと指摘されています。
日本労働組合総連合会(連合)が公表した「年金に関する調査2024」では、シニアが高齢期に老齢年金として受給したい金額などがまとめられています。理想と現実のギャップはどの程度あるのでしょうか。
今回は最新の統計や調査結果から、令和シニアの年金事情をみていきましょう。
記事後半では、全体の年金受給権者数もチェックしていきます。
1. 【年金に関する調査2024】統計からみる「年金生活」理想と現実のギャップ
日本労働組合総連合会「年金に関する調査2024」の結果をまとめていきます。
調査概要は以下のとおりです。
- 調査方法:インターネット調査
- 調査対象:15歳以上の男女1000名
- アンケート母数:675件
- 実施日:2024年3月27日~3月29日
- リリース公開日:2024年5月14日
1.1 公的年金制度に感じること「年金がもらえない、減るかもしれないことが不安」が1位
公的年金制度について感じることとして「年金がもらえない、減るかもしれないことが不安」という意見が51.4%で最も多くなりました。
2位、3位は「保険料負担が今後増えるかもしれないことが不安」(33.6%)、「制度が複雑すぎてわからない」(31.8%)が同じ程度の割合で続きました。
1位と2位ともに、公的年金の金額に対する不安が意見として集まっている様子が見受けられます。
少子高齢化が急速に進行している現代日本においての、最近の人口動向などから年金制度に対する不安が高まっているのではないでしょうか。
3位についても国民年金や厚生年金など受給できる年金が人により異なることで、年金制度のわかりづらさが背景にあるかもしれません。
次の章では、同調査から得られた年金制度に対する国民のホンネを紐解いていきます。