数年前に「老後2000万円問題」が大きな話題となったことから、老後資金の目標金額を「2000万円」に設定している人もいるのではないでしょうか。

2000万円という金額はすぐに貯められる額ではないため、早いうちからコツコツと貯めていくことが大切になります。

では、各年代においてどのくらい貯蓄していれば「一般的」と言えるのでしょうか。

本記事では、各年代の平均貯蓄額と、年代別における貯蓄2000万円以上の割合について最新データをもとに紹介していきます。

記事後半では「そもそも老後資金は2000万円あれば安泰なのか」についても言及しているので、あわせて参考にしてください。

1. 【年代別】平均貯蓄額はいくら?

まずは、2024年5月17日に公表された総務省統計局の最新データから、各年代の平均貯蓄額をみていきましょう。

総務省統計局の「家計調査 / 貯蓄・負債編 二人以上の世帯」によると、20歳代〜70歳以上の平均貯蓄額は下記の結果となりました。

【写真1枚目/全4枚】20歳代〜70歳以上の平均貯蓄額。次の写真で”純貯蓄額”や”貯蓄2000万円以上の割合”も年代別に比較!

20歳代〜70歳以上の平均貯蓄額

出所:総務省統計局「家計調査 / 貯蓄・負債編 二人以上の世帯」を参考に筆者作成

  • 〜29歳:442万円
  • 30〜39歳:825万円
  • 40〜49歳:1208万円
  • 50〜59歳:1705万円
  • 60〜69歳:2432万円
  • 70歳以上:2503万円

年代が上がるにつれて平均貯蓄額も上昇しており、老後生活をスタートさせる年代である60歳代以降には平均貯蓄が2000万円に達しています。

しかし、この平均貯蓄額は、住宅ローンなどの負債を除いた「純貯蓄額」ではなく、「貯蓄額」そのものです。

つまり、「老後の生活資金」や「教育費」などの備えとして実際に利用できるのは、純貯蓄額のほうです。