2. 厚生労働省大臣「少子化の進行は危機的な状況」
2024年6月7日の閣議後会見において、記者からは少子化対策についての質問がありました。
これを受け、大臣は以下のように回答しています。
- 出生数は72万7277人で過去最少となりました。合計特殊出生率は1.20で、これも過去最低です。少子化の進行は危機的な状況だと受け止めています。若年人口が急激に減少する2030年代に入るまでのこれからの6年間がラストチャンスではないかと思います。
- 「こども未来戦略」に基づき、男性育休の取得推進や育児期を通じた柔軟な働き方の推進などの「共働き・共育ての推進」等に向けて必要な取組を加速化していくつもりです。
いずれも厚生労働省「武見大臣会見概要」より引用
その他も含めた回答から抜粋すると、政府として以下の対策を銘打つとされています。
- 両親がともに育児休業を取得することを促進
- 若い世代の所得向上
- 非正規雇用で働く若者について、処遇改善に向けた同一労働同一賃金の遵守の徹底
- 持続的な賃上げを可能とするため三位一体の労働市場改革
とはいえ、少子化の要因は複雑であり、単純に解決できるものではありません。
だからこそ長引く課題となっている現状がありますが、果たして「共働きの推進」は少子化対策の解決策になるのでしょうか。
もちろん、金銭的な課題を解決するには、世帯の所得を底上げすることが重要となります。
しかし、共働きになれば世帯年収があがって子育て費用が捻出でき、少子化が解決する、ともいえないのが現実です。
次章にて共働き世帯と専業主婦世帯のタイムスケジュールを比較してみましょう。