2. 【国民年金+厚生年金】日本の年金制度は「2階建て」
さて「年金制度は2階建て」としばしば例えられますね。
日本の公的年金の仕組みには、1階部分に当たる「国民年金(基礎年金)」と、2階部分にあたる「厚生年金」があります。
国民年金の加入対象は、原則「日本国内に住むすべての20歳から60歳の人」。年金保険料は定額制(※1)で、40年間の全ての期間(20歳~60歳)保険料を納付すると、満額(※2)の国民年金が受け取れます。
厚生年金の加入対象は、会社員や公務員などのサラリーマン。1階部分の国民年金に上乗せして加入し、収入に応じた年金保険料を支払い(ただし上限あり)、老後は国民年金と厚生年金の併給となります。
基本的には、現役時代に「長く働き、多く稼いだ人」ほど老後に受け取る年金が多くなるのが厚生年金の仕組みです。
※1:国民年金保険料:1万6980円(2024年度 月額)
※2:国民年金の満額:6万8000円(2024年度 月額)
年金加入状況は働き方によって人それぞれ。老後に受け取る年金額にも個人差が出ます。
次では厚生労働省の一次資料を基に、いまのシニア世代がどの程度年金額を受け取っているか、男女別のグラフを用いながら見ていきます。
執筆者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部 編集長室
LIMO編集部記者/校閲者/編集者/介護・終活記事担当
早稲田大学第一文学部卒。公益法人勤務を経て、フリーランス校閲・校正者として15年以上の経験を持つ。2020年よりLIMO編集部に所属。介護離職寸前の状態となったが、配置転換や社内初の介護休暇取得を経てビジネスケアラー生活を乗り切り、認知症の家族の看取りを経験した。一般社団法人終活協議会「終活ガイド資格1級」「認知症介助士」取得。現在は、厚生労働省管轄の公的年金(厚生年金保険と国民年金)、介護や終活など「シニアを取り巻くくらしとお金」にまつわる記事を担当。趣味は美術館巡り、映画鑑賞、庭いじり(2024年7月10日更新)
監修者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
LIMO編集長/2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)/元証券会社社員
経歴と保有資格
1984年生まれ。東京女子大学哲学科卒業後、2008年に野村證券株式会社に入社。支店にてファイナンシャル・コンサルティング課に配属され、国内外株式、国内外の債券、投資信託、保険商品などの販売を通じ、主に富裕層や個人顧客向けに資産運用コンサルティング業務に従事し、顧客のライフプランに寄り添った提案を行った。2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)保有。
得意ジャンル
現在は株式会社モニクルリサーチが運営する「くらしとお金の経済メディア~LIMO(リーモ)~」編集長。LIMOでは厚生労働省、金融庁、総務省、財務省(国税庁)といった官公庁の公開情報など、信頼性の高い情報をもとに厚生労働省管轄の公的年金(厚生年金保険と国民年金)、年金制度の仕組み、社会保障、貯蓄、キャリアなどをテーマに企画・編集・執筆を行う。3児のひとり親。中学・高校社会科(公民)教員免許保有(2024年8月20日更新)。