内閣官房 就職氷河期世代支援推進室より公表されている「就職氷河期世代の就業等の動向」より、就職氷河期世代(40歳代~50歳代)の中心層において、2019年~2022年の3年間で正規雇用労働者が8万人増加したことが分かりました。
就職氷河期世代とは、不景気によって雇用環境が悪化していた時期に就職活動を行った世代を指します。
雇用環境が改善されてきた頃には新卒採用が活発になり、ここでもまた厳しい就職・転職の壁にぶちあたります。
こうした不遇の時代を過ごしてきた世代の正規雇用が増えたことは、非常に明るいニュースです。
6月~7月は夏季ボーナスのシーズンですが、正規社員として支給日を楽しみに過ごしている方もいるでしょう。
本記事では、就職氷河期世代にあたる40歳代・50歳代のおひとりさま世帯の貯蓄事情を覗いていきます。
最後では、シニア世代の平均年金受給額もご紹介しますので、老後対策の参考にご確認ください。
1. 就職氷河期世代【40歳代・おひとりさま世帯】平均貯蓄額はいくら?
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)」によると、40歳代・おひとりさま世帯の平均貯蓄額は559万円でした(金融資産を保有していない世帯を含む)。
なお、データを小さい順に並べたときにちょうど真ん中に位置する数値で、平均値より実態が反映されているとされる中央値は47万円です。
※金融資産には現金や預貯金以外に、投資信託や株式、債券、保険商品などの残高も含まれます。
1.1 【40歳代・おひとりさま世帯の貯蓄額】平均貯蓄額と中央値
- 平均:559万円
- 中央値:47万円
実際に貯蓄をどれくらい保有している人が多いのかも見ておきましょう。
1.2 【40歳代・おひとりさま世帯の貯蓄額】金額階層別の世帯割合
- 金融資産非保有:40.4%
- 100万円未満:11.1%
- 100~200万円未満:5.2%
- 200~300万円未満:4.0%
- 300~400万円未満:3.7%
- 400~500万円未満:2.5%
- 500~700万円未満:4.6%
- 700~1000万円未満:7.7%
- 1000~1500万円未満:6.2%
- 1500~2000万円未満:2.2%
- 2000~3000万円未満:4.3%
- 3000万円以上:4.3%
40歳代・おひとりさま世帯の貯蓄額として最多となったのは「金融資産非保有=貯蓄ゼロ」でした。
続いて50歳代・おひとりさま世帯の貯蓄事情も見ていきましょう。