6. 貯蓄から投資へ

また近年では、物価高の影響を受けて「老後2000万円問題」から「老後4000万円問題」になりつつあるという意見もあります。

一昔前までは、老後資金に関しては退職金と公的年金でやりくりできる世帯が多く一般的でしたが、このままインフレが継続した場合、受け取れる退職金にも影響がでてくることになるでしょう。

さらに、少子高齢化に伴い将来の公的年金を頼りにすることも難しくなりつつあります。また超低金利の今、老後資金を預金だけで準備するにはかなりの時間と貯蓄額が必要になるでしょう。

「老後2000万円問題」の話題が出たときに「貯蓄から投資へ」という風潮が高まり、多くの方が資産運用を意識したのではないでしょうか。

今の時代、老後資金の準備には預金だけではなく投資を取り入れることは必要不可欠になりつつあります。

しかし投資は預金とは異なり、元本保証がなくリスクを伴います。必要な資産を準備していくには今話題の制度だけを取り入れるのではなく、自分にあった資産運用を選択しリスクと上手に付き合っていくことが大切です。

まずは、将来必要な老後資金はいくらか、退職金はどのくらい受け取ることができるのかなど、今のうちに確認しておくといいでしょう。

7. 現役時代からの資産準備を計画

今後のキャリアを考える上で、生涯賃金に大きく影響を与えるのが退職金です。もし転職を行う場合、勤続年数が途切れるため退職金額が変わるでしょう。

国家公務員として中途採用される場合でも、勤続年数を増やせば退職金が1000万円を超える可能性は残ります。

しかし、実際には物価が上昇しており、退職金の金額は減少傾向にある現代。個人での自助努力が求められているのも事実です。

今後の水準が保証されているわけではないので、退職金に頼りすぎるのは避けるべきでしょう。

老後までに時間がある方は、早いタイミングから貯金や運用について検討してみてはいかがでしょうか。

参考資料

奥田 朝