4. 70代の「生活費・年金・貯蓄」への備え方
70代のお金事情を確認してきましたが、今からできることは何でしょうか。
まずは老後の暮らしをイメージして、できるだけ生活費を減らす工夫をしたいところ。「住まいはどうするか、車は保有するのか、病院に通う場合にはどうするか」といったところまで考え、総合的に生活費が安くなる暮らしを考えましょう。
年金については、今はパートの方でも特定適用事業所で働き、一定要件を満たせば厚生年金へ加入できる時代です。他に個人年金やiDeCoなどの私的年金で備える方法もあります。
現役世代は教育費や住宅ローンの負担が大きい方もいますから、なかなか貯蓄が進まない方もいるでしょう。その場合、給料日に貯めておく「先取り貯金」をはじめてしっかりと貯蓄をしましょう。
今はつみたてNISAのように運用益が非課税になる制度もあるので、運用を取り入れるのも一つ。リスクはありますが、預貯金や年金のみでは老後が不安な時代ですから、まずは情報収集してみてはいかがでしょうか。
さまざまな手段で老後に備えてくださいね。
参考資料
- 厚生労働省「令和3年版高齢社会白書」
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年)各種分類別」
- 総務省「家計調査報告(家計収支編―二人以上の世帯―2020年)
- 厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
宮野 茉莉子