3. 70代以上「貯蓄」の平均額とは
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年)」を参考に、70歳以上世帯の貯蓄額を確認していきましょう。
3.1 70歳以上世帯「金融資産保有額」(※金融資産を保有していない世帯を含む)
70代の平均貯蓄は2209万円と、「老後2000万円問題」をクリアしています。
しかし、平均は一部の富裕層に影響されるもの。中央値で見れば1000万円台でした。
分布をみると貯蓄を3000万円以上保有している方が2割いる一方で、貯蓄ゼロの世帯も2割弱です。
60代とは違い、働くことによる収入が見込めなくなると不安は増すでしょう。70代では持病を抱えたり、介護が必要になったりという可能性もあります。
また、今さまざまな食料品などが値上げされているように、社会情勢の影響を受けた変化も想定されます。早いうちから老後資金に備える必要があるでしょう。
執筆者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
LIMO編集長/2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)/元証券会社社員
経歴と保有資格
1984年生まれ。東京女子大学哲学科卒業後、2008年に野村證券株式会社に入社。支店にてファイナンシャル・コンサルティング課に配属され、国内外株式、国内外の債券、投資信託、保険商品などの販売を通じ、主に富裕層や個人顧客向けに資産運用コンサルティング業務に従事し、顧客のライフプランに寄り添った提案を行った。2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)保有。
得意ジャンル
現在は株式会社モニクルリサーチが運営する「くらしとお金の経済メディア~LIMO(リーモ)~」編集長。LIMOでは厚生労働省、金融庁、総務省、財務省(国税庁)といった官公庁の公開情報など、信頼性の高い情報をもとに厚生労働省管轄の公的年金(厚生年金保険と国民年金)、年金制度の仕組み、社会保障、貯蓄、キャリアなどをテーマに企画・編集・執筆を行う。3児のひとり親。中学・高校社会科(公民)教員免許保有(2024年8月20日更新)。