自民・公明の与党と国民民主党は2024年11月20日、年収「103万円の壁」を引き上げることを石破政権の経済対策に明記することで合意しました。

具体的には税制改正を議論する場で検討されることになりますが、所得税の控除額が引き上がることで労働時間を増やそうという方もいらっしゃるかもしれません。

今回は、そもそも現状での各年代の平均収入はどのくらいなのか、確認していきたいと思います。

1. 【20~70歳代】平均年収はどれぐらいか

国税庁の「令和5年分 民間給与実態統計調査」から、20〜70歳代の平均年収を見ていきましょう。

上記調査より、男女別の各年代の平均年収をみてみると、男性は年代が上がるにつれて年収が上がっていくのですが、一方で女性は横ばいから緩やかに減少するとがわかります(【図表1】参照)。

男性の場合は、50歳代まで平均年収は上がり続け、55〜59歳でピークである「712万円」となります。社会に出てから安定的に増えるというのが特徴でしょう。

一方、女性の場合は、20歳代後半から50歳代まで平均年収が300万円台前半と横ばいな状態が続いており、最も高い平均年収でも25〜29歳で「353万円」となっています。

また、男性の場合は日本全体の平均年収に到達する人が、比較的若い世代でも多い傾向にありますが、女性の場合はハードルが高い現状がみてとれます。