4. 【50歳代の貯蓄額一覧】みんなは老後資産をいくら貯めてる?
老後にどのくらいの資産が必要になるかは人それぞれですが、同年代の人々が老後資金をどれくらい準備できているのか気になるところですね。
50歳代の貯蓄額を覗いてみましょう。
4.1 【50歳代・二人以上世帯の貯蓄額】平均と中央値
- 平均:1147万円
- 中央値:300万円
4.2 【50歳代・二人以上世帯の貯蓄額一覧表】
- 金融資産非保有:27.4%
- 100万円未満:9.1%
- 100~200万円未満:6.4%
- 200~300万円未満:3.8%
- 300~400万円未満:3.9%
- 400~500万円未満:3.8%
- 500~700万円未満:5.6%
- 700~1000万円未満:5.5%
- 1000~1500万円未満:8.9%
- 1500~2000万円未満:4.2%
- 2000~3000万円未満:5.4%
- 3000万円以上:11.2%
平均は1000万円を超えていますが、より実態に近い中央値では300万円という結果になりました。
また、貯蓄額の一覧表から「金融資産非保有」(=貯蓄ゼロ)が約3割みられます。
50歳代というと収入はピークになる年代ですが、同時に子どもの教育費や住宅ローンの返済が重なる時期でもあります。
また、子どもが成長するにつれて生活費が増え、日常の支出が多くなるため、「今は貯蓄どころではない」という世帯もあるかもしれません。
いずれにしても、意外にも多くの世帯が貯蓄できていない実態がわかりました。
今後のためには、家計の見直しや新NISAなどを活用した資産形成を積極的に検討するとよいでしょう。
5. まとめにかえて
本記事では、新NISAの「つみたて投資枠」を活用した積立投資で50歳から65歳までに2000万円つくるために必要な積立額がいくらかシミュレーションしました。
年金の平均受給額や50歳代の貯蓄事情も確認しましたが、多くの世帯が「老後に向けた資産」づくりに苦心しているようです。
年金収入に頼った生活は期待できそうにないことから、やはり現役時代のうちからの資産形成が重要になってくるといえるでしょう。
新NISAは少額から始められる投資制度で、長期的に資産を増やすことが期待できます。
無理のない範囲で家計を見直し、余裕ができた資金を新NISAでの積立投資に回すことで、安心した老後生活を迎えるための準備が始められるでしょう。
参考資料
- 金融庁「NISAを知る」
- 金融庁「つみたてシミュレーター」
- 厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」
- 内閣府「令和6年第6回経済財政諮問会議」
中本 智恵