2. 繰下げ受給でいくら増えるのかシミュレーション
具体的に年金はどれくらい増えるのか、1年ごとの増額率を確認します。
参考までに、厚生年金(国民年金を含む)が15万円だった場合、金額がどのように増えるのかも確認しましょう。
2.1 増額率の早見表
- 66歳:8.4%
- 67歳:16.8%
- 68歳:25.2%
- 69歳:33.6%
- 70歳:42.0%
- 71歳:50.4%
- 72歳:58.8%
- 73歳:67.2%
- 74歳:75.6%
- 75歳:84.0%
2.2 月額15万円の人が繰下げ受給を利用するといくらになるか
- 66歳:16万2600円
- 67歳:17万5200円
- 68歳:18万7800円
- 69歳:20万400円
- 70歳:21万3000円
- 71歳:22万5600円
- 72歳:23万8200円
- 73歳:25万800円
- 74歳:26万3400円
- 75歳:27万6000円
月額15万円の人でも、69歳まで受取を我慢すれば20万円まで増やせることがわかります。
また、最大で75歳まで我慢すれば月額25万7600円まで増やせるようです。
年金だけでここまでの収入が得られるなら、老後は安心に思えるかもしれません。しかし、実際には繰下げ受給の利用率はそこまで多くありません。
次章では、繰下げ受給の注意点を解説します。
執筆者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
LIMO編集部記者/編集者/元公務員
担当分野
主に金融と社会保障分野の記事を執筆。厚生労働省管轄の公的年金(厚生年金保険と国民年金)、公的年金制度の仕組み、社会保障、医療保険制度、貯蓄に関する情報を幅広く網羅し、政策の変遷、年金受給資格の詳細、最新の制度改革に焦点を当てた記事を執筆している。
また年金制度の仕組み、退職金、資産運用や貯蓄、NISA、iDeCoなどをテーマに企画・編集・執筆も行う。
経歴
京都教育大学卒業。大学卒業後は教育関連企業での営業職を経て、2010年に地方自治体の公務員として入職。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務に従事した。主に国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担う。特に退職に伴う年金や保険の切り替えでは、手続きがもれることで不利益を被ることがないよう丁寧な窓口対応を心がけた。その後、保険代理店にてマーケティング業務に従事。保険料比較サイトや乗合保険会社の商品ページ、保険の知識を普及するためのページ作成にも参加。
現在は株式会社モニクルリサーチが運営するくらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部で、金融と社会保障分野の記事を執筆している。ニ種外務員資格(証券外務員ニ種)保有。小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許、特別支援学校一種免許取得。
スタンス
厚生労働省、金融庁、総務省、デジタル庁、財務省(国税庁)、日本年金機構など、信頼性の高い官公庁の情報を基に、読者のマネーリテラシー向上やキャリアの選択、老後や将来設計に役立つ情報提供を心掛けている。出産や小1の壁で離職した経験から、女性のキャリアに関する情報も幅広く発信。専門的で信頼性の高い情報提供を目指す。
更新日:2024年9月4日