2. 40歳・年収400万円会社員の所得税と住民税はどうやって計算するのか

40歳・年収400万円の会社員が支払う所得税と住民税を以下の条件で計算してみましょう。

◇シミュレーション条件◇

  • 東京都中小企業勤務の40歳会社員
  • 年収400万円(月給25万円×12ヶ月+ボーナス50万円×2回)
  • 独身
  • 生命保険料控除や医療費控除・寄付金控除の適用なし

シミュレーションの結果は以下のとおりです。

40歳・年収400万円の会社員の手取り額(税金・社会保険料)

40歳・年収400万円の会社員の手取り額(税金・社会保険料)

出所:筆者作成

◇40歳年収400万円会社員の社会保険料と税金◇

  • 健康保険料(介護保険料含む):23万9000円

1万5054円(月給分)×12ヶ月+2万8950円(ボーナス分)×2ヶ月分

  • 厚生年金保険料:37万7000円

2万3790円(月給分)×12ヶ月+4万5750円(ボーナス分)×2ヶ月分

  • 雇用保険料:2万4000円

400万円×0.6%

  • 所得税:8万4000円

(400万円(額面年収)ー48万円(基礎控除)ー124万円(給与所得控除)ー63万9528円(社会保険料控除))×5%+1722円(復興特別所得税)

  • 住民税:17万4000円

(400万円(額面年収)ー43万円(基礎控除)ー124万円(給与所得控除)ー63万9528円(社会保険料控除))×10%+5000円(均等割)

  • 手取り:310万3000円

400万円ー23万9000円(健康保険料)ー37万7000円(厚生年金保険料)ー2万4000円(雇用保険料)ー8万4000円(所得税)ー17万4000円(住民税)

*各数値の計算で四捨五入をおこなっているため、計算式と計算結果が一致していません。

所得税は、まず年収400万円から基礎控除48万円と給与所得控除124万円、社会保険料控除63万9528円を差し引きます。差し引き後の金額は164万4000円のため、税率は5%となり最終的な所得税の計算式は164万4000円×5%です。

一方で、住民税は年収400万円から基礎控除43万円、給与所得控除124万円、社会保険料控除63万9528円を差し引いた169万472円に税率10%をかけて計算します。

配偶者を扶養している場合や生命保険料や住宅ローンを支払っている場合は、さらに控除が適用されるため、納める住民税と所得税は減額となることも覚えておきましょう。

さて、シミュレーション結果を見て「厚生年金保険料」が高額であることに驚いた方もいるかもしれません。

現役時代に納める厚生年金保険料は、老後に受給する年金額に大きく影響します。次章では、年収400万円の会社員が老後に年金をどれくらい受け取ることができるのかをシミュレーションしてみます。