新NISA制度がはじまって、もうすぐ1年が経とうとしています。

つみたて投資枠と成長投資枠の併用が可能となったり、年間投資枠が増えたりと以前よりも長期的な資産形成ができるようになり、開始を検討している方もいるのではないでしょうか。

現代は正社員だけでなくパートやフリーランス、自営業など働き方が多様化していたり、おひとりさまも増えており家族のかたちも多様化しています。

その分、個人に合った老後対策をおこなう必要性が増しているともいえるでしょう。

今回は、現代の60歳代の平均的な貯蓄額と年金月額を確認しながら、老後にむけた対策について考えていきましょう。

1. 【60歳代】貯蓄2000以上の割合とは?

公的年金の平均的な受給開始年齢は65歳から。65歳を境にリタイアを検討する方もいるため、老後に向けた貯蓄額としては現代の60歳代の貯蓄額を参考にするといいでしょう。

今回は金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」より、60歳代・二人以上世帯の貯蓄事情を確認します(金融資産を保有していない世帯を含む)。

 

1.1 【60歳代・二人以上世帯】の貯蓄2000万円以上の割合

  • 30%

1.2 【60歳代・二人以上世帯の貯蓄額】平均と中央値

  • 平均:2026万円
  • 中央値:700万円

一時期老後2000万円が話題となりましたが、達成しているのはおよそ3世帯に1世帯。

昨今の物価高を考えるともう少し貯蓄を用意したいという方もいると思いますが、貯蓄3000万円以上となると20.5%でした。

現代の60歳代でも達成しているのは約5世帯に1世帯ですから、老後にまとまった貯蓄を用意するのは難しいといえそうです。