4. 働き方とライフスタイルの多様化にあわせた老後対策を
60歳代の貯蓄額と年金月額を確認してきましたが、生き方が多様化されているからこそ、より自分に合った選択が重要となります。
たとえば国民年金と厚生年金では平均月額に約9万円の差がありました。
国民年金の場合は5万円台ですので年金だけで老後生活するのは難しいと考えられるため、私的年金への加入や貯蓄などを早くから検討されるといいでしょう。
厚生年金であっても、加入期間や収入に応じて将来の受給額が変わります。
ねんきんネットなどで将来の受給予定額の確認や試算も可能ですから、現役時代から自身の年金受給予定額を確認し、老後のおおよその生活費と比べて不足する分を備えるなど検討されるといいでしょう。
また、老後も考えながら働き方を検討するのも一つです。
2024年10月にはパートの社会保険適応も拡大されていますので、長い目でみて働き方を検討するのもいいでしょう。
さらに新NISAやiDeCoなど、以前に比べて老後に備えやすくなっています。
たとえば新NISAのつみたて投資枠で投資できる商品は10月24日時点で301本となっており、商品数の選択肢も広がっています。
人生100年時代ともいわれていますから、老後対策としてまずは年金や資産運用に関する情報収集からはじめてみてはいかがでしょうか。
4.1 【ご参考】60歳代・二人以上世帯の貯蓄額一覧表(金融資産を保有していない世帯を含む)
- 金融資産非保有:21.0%
- 100万円未満:5.9%
- 100~200万円未満:4.5%
- 200~300万円未満:4.3%
- 300~400万円未満:3.0%
- 400~500万円未満:1.9%
- 500~700万円未満:7.2%
- 700~1000万円未満:6.7%
- 1000~1500万円未満:6.8%
- 1500~2000万円未満:5.4%
- 2000~3000万円未満:9.5%
- 3000万円以上:20.5%
- 平均:2026万円
- 中央値:700万円
参考資料
宮野 茉莉子